【体験談】ガチ恋客に本名バレ・風俗嬢であることを拡散されたソープ嬢の話

綺麗事を抜きにして、世間的に風俗嬢って良いイメージないですよね。もちろん偏見を持たない人がいることも、偏見を持たれるのが自然なことも理解しています。そのうえで言いますが、「風俗で働いていることを、悪意を持って周りにバラす」なんて許される行為ではないと思うのです。

風俗業界に関わりがない人からすれば、「自業自得だろ」と一刀両断でしょう。そうです、身バレはキャストのリスク管理不足が主な原因。いかに身バレしないように働くかは、常に注意しておかなければなりません。

では、もし風俗嬢が身バレ対策を怠ってしまったら、どのような危険を伴うのでしょうか。その最悪なケースを筆者は経験しました。私と同じような目に遭う人は出てほしくありません。

今回は風俗で働くうえで身バレ対策がどれほど重要かを知っていただくために、筆者のリアルな実体験をお話します。強烈なガチ恋客との壮絶なノンフィクションストーリーとなっておりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

出会いは業界2か月目の新人の頃

当時の私は、風俗業界に入って2か月目の新人。風俗の仕事をこなすことに精一杯で、なかなか指名も獲得できません。しかも格安店だったため、お世辞にも客層は良いと言えませんでした。

そんなときに出会ったのがYさん。30代後半で、小さな会社の支店長をしていました。見た目は清潔感があって実年齢よりも若く見えます。Yさんは温厚な性格で、ルール外の行為の強要や乱暴をすることもありません。

他のお客さんよりも良客なYさんが本指名してくれたときは、とても嬉しかったことを覚えています。私はYさんのことを「とても良いお客さんだ」と信頼していました。

初めての太客になってくれたYさん

Yさんも私のことを気に入ってくれて、週1回のペースで指名してくれました。新人の私にとって、週1回も会いに来てくれるYさんは、初めての「太客」です。

その頃は会う度に「好き」「彼女にしたい」と言われるので、「Yさんは私にゾッコンだな〜これからもずっと指名してくれるんだろうな〜」とのんきなことを考えていました。

ただ唯一困っていたのは「連絡先を教えてほしい」に対する返答。連絡先を交換するのは面倒くさいけど、バッサリ断って通ってくれなくなるのは困るし…。私はずっと「そのうちね!」と曖昧な返事でごまかしていました。

指名の回数とともに増えてくる要求

初めは週1回でも多かったYさんからの指名が、週2回…週3回…と増えていきました。おかげで「新人の自分が載れるわけない」と思っていた本指名ランキングにも、半分以上はYさんの指名によってトップ10入りです。

そこからさらに、私が出勤する度に指名してくれるようになっていきます。しかしその頃はさすがに私も不安になりました。「Yさんの収入で、こんなに通えるものなの?」と…。

実際、Yさんは余裕がなくなってきていたのか、「こんなに通ってるんだから連絡先くらい教えてよ」とすねることも。まだお客さんの良し悪しが本当の意味で理解できていなかった当時の私は、「たしかに、Yさんなら教えてもいいか…」と思うようになります。

フリーメールアドレスが全ての元凶に

ある日、Yさんから「まりんちゃんのメールアドレスを作ったから、これを使って!これなら問題ないでしょ?」とメモを渡されました。そこにはYさんに教えた偽名で作られた、私用のGメールアドレスが書かれてあります。

「あ〜、偽名なのに本当に信じてるんだな〜」と思いながらも、フリーメールならリスクはないと思いか…としぶしぶ受け入れることに。Yさんはとても喜んでいました。

「じゃあ今ログインしてみてよ」とYさんに急かされ、カバンにしまっていた携帯を取り出します。当時、Gメールをほぼ使っていなかった私は操作に手間取り、「どこからログインできる?」とYさんに画面を見せました。

そしてYさんの指示に従って、Gメールのログイン画面に行き着いた瞬間。ハッ!としましたが時すでに遅し。

Yさんに本名がバレてしまう

ログイン画面には、既に作成済みのグーグルアカウント名が候補として表示されました。つまり、Yさんに私の本名がバレてしまったのです。

これはまずいと思った私は、とっさに携帯を隠します。一方、Yさんは「あはは〜教えてくれたのは偽名だったの〜?ひどいよ〜」とおちゃらけていました。

Yさんが逆上してしまうのではと思っていたので、正直そのときの私はすっかり安心モード。「はあ…怒られるかと思ったけど、意外に笑ってくれててよかった…」と。しかし事態は思わぬ方向へ、より深刻化してしまいます。

Facebookでなりすましアカウントが登場する

ある日突然、しばらく連絡を取っていなかった友人3人から連絡が入っていました。「今まで連絡取ってなかったのにどうしてこのタイミングで?しかも3人も?」と思いながらもメッセージを開いてみます。

「Facebookでやばいなりすましが出てるよ!」「これって本当にまりんちゃんなの?」「とりあえず運営に通報しといたから!」

え、え? どういうこと? まったく状況が理解できません。とりあえず友人に促されるまま、Facebookで自分の本名を検索してみると、そこには私の本名で作られたなりすましアカウントがありました。

お店の写真が晒される

「なんでこんなことに?」と混乱しながら投稿を見てみると、当時働いていたお店の宣材写真や写メ日記のスクリーンショットが連投されています。しかも私のFacebookアカウントで繋がっている友達がすでに数十人、友達として登録されてありました。

なりすましアカウントは、私がFacebookアカウントで繋がっている人たちに、片っ端から友達申請していたのです。このことを知った瞬間が、未だに私の人生のなかで一番ショックな瞬間として記憶に残っています。

友人たちに私が風俗で働いていることをバラし、貶めようとしている相手を恨む気持ち。なぜFacebookアカウントに鍵をかけなかったのか、危機管理を怠った自分を恨む気持ち。強烈な負の感情で、心が押しつぶされそうでした。

誰が犯人なのか手がかりを探す

もう何をする気力も起きません。なぜか私の本物のアカウントのほうが停止されていて、なりすましアカウントはのうのうと連投を続けているという最悪の状況です。

しかしなりすましアカウントをこのまま放置するわけにはいきません。教えてくれた友人たちに通報するようお願いするとともに、「一体誰がこんなことをしたのか?」と手がかりを探すことにしました。

正直このときから「あの人しかいない…」と思っていました。でも証拠がありません。「なんでもいいから、何か証拠は…」と、本当は二度と見たくもないなりすましアカウントの投稿を隅々までチェックします。そこで気づいたのはスクリーンショット画面でした。

スクリーンショットの画面で確信する

スクリーンショットの上部には、バッテリー残量や起動中のアプリのアイコンなどが載っています。そのスクリーンショットを見る限り、犯人のスマホはiPhoneではなく、Androidデバイスであることは確実でした。

それもやはり、あの人のスマホと同じ機種です。Androidの機種が被っている人なんて、滅多な確率でいません。

迷惑かつ自分勝手なのは承知の上で、私はお店のスタッフさんに相談しました。「Yさんに嫌がらせをされています」と。

お店の協力によって収束の方向へ

最初はスタッフさんも驚いていたものの、どうにか事態を収束しようと協力してくれました。私の心身を気遣ってくれたり、すぐにお店の写真をすべて削除してくれたり、私の代わりにYさんとやり取りしてくれたり。親身になってくれたスタッフさんたちには本当に感謝しています。

スタッフさんいわく、Yさんは「自分はやっていない」と言い張ったそうですが、「これ以上、迷惑行為をはたらいた場合は、社会的制裁を与えます」と伝えると「今後二度と近づくようなことはしません」と、半分罪を認めるような発言をしたそうです。

Yさんはお店自体を出禁になりました。

風俗バレのイメージは払拭できないまま

友人が通用してくれたおかげもあって、数日後にはようやくなりすましアカウントが削除されました。しかし削除されるまでの間はずっと、ネット上に風俗嬢としての自分が本名で晒された状態です。

後日、Facebookで繋がっていた人たちから「まりんちゃんって風俗で働いてるの?」と聞かれたり、地元の友人たちの間で噂されたり…。一度、風俗嬢だというイメージがついてしまった以上、風俗をはじめる前のイメージを取り戻すことはできません。

実際あれから7年経ちましたが、Yさんの影を感じることは一切起こりませんでした。しかし友人たちに風俗バレしてしまったことは、やはり一番の後遺症となっています。一部の理解ある友人が噂を否定してくれたり、何も聞かずに今まで通り接してくれたことが、唯一の心の支えでした。

風俗嬢はガチ恋と身バレの対策が必須

風俗で働くということは、それなりにリスクを伴います。風俗で働くなら、ガチ恋のお客さんを作らないこと・身バレしない環境にすることは大切です。

お店の客層にもよりますが、風俗業界のお客さんって全体的に粘着質な人の割合が高め。もちろん距離感を理解してくれる良いお客さんもたくさんいます。

しいて言うならば、社会的な地位や家族がない独身男性のガチ恋には要注意です。失うものがない人は罰せられても対してダメージがないので、何をするかわかりません。

そして身バレ対策も必須です。プライベートのアカウントを鍵アカウントにしたり、お店の写真はモザイク有り・部分的にしか出さないなど、やり方はたくさんあります。

最後に自分の身を守れるのは、自分。

私と同じ想いをする女性が現れませんように…。今後も、風俗で働くうえでのハウツーやお悩み解決を発信していきます。

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